インタビュートップ > Vol.14 株式会社RTC 代表取締役社長 石田 健次郎

株式会社RTC 代表取締役社長 石田 健次郎

RUF(ルーフ)は、1939年に初代アロイス・ルーフによって創業された。 ポルシェをベースに独自のモデルを作ることで知られており、年間の生産台数はごくわずかながらドイツの正式な自動車メーカーとして、VDA(ドイツ自工会)のメンバーとなっている。 そのRUFの日本正規輸入元がRTCだ。 1983年にイシダエンジニアリング社が輸入販売を開始しており、その期間を含め関係性は30年以上に及ぶ。 30代前半の若さで社長となった石田健次郎氏に、これまでとこれからのRUFについて話を伺う。

株式会社RTC 代表取締役社長
石田 健次郎
1980年生まれ。京都府出身。芝浦工業大学大学院 機械工専攻 卒業後、2005年に日産ディーゼル工業に入社。パワートレイン開発部にてエンジン開発を担当する。2008年にRTCへ入社。2011年より現職に。イシダエンジニアリングの創業者石田長造氏の次男。
インタビュアー:カーグラフィック代表取締役社長 加藤哲也

性能を極限まで高めたエンジンがもつ普遍の魅力を伝えたい。

加藤 あの、お父様はお元気ですか? 1990年にカーグラフィックでイエローバードのテストをさせてもらって、そのときの鮮烈な印象はいまだに忘れられないです。数年前に、これまで試乗したクルマの中でもっとも記憶の残る1台について書く機会がありましたが、そのときもあのイエローバードを選びました。

石田 それはありがとうございます。父は仕事を引退していますが、元気にやっております。

加藤 私がRUFの存在を知ったのはポール・フレールとフィル・ヒルの2人がドライブを担当した記事がきっかけでした。80年代にエーラ・エッシェンというテストコースでフェラーリやカウンタック、ポルシェなど当時のスーパーカーを集めて世界最速を決めるテストをして、そこで勝ったのがRUFだったんです。そもそもイシダエンジニアリングがRUFを取り扱うようになったきっかけはなんだったのですか?

石田 父ももともとクルマが好きで、1983年にドイツに渡っていろんな自動車関連企業を見てまわったようです。そのなかでRUFは他の会社とは次元が違って、930のポルシェターボがまだ4速の時代に、5速を市販してすでにプロトタイプで6速のトランスミッションを開発したりしていた。またルーフ社長の911に惚れ込む姿勢を見てこれならビジネスとして継続的にやっていけるだろうと。それがきっかけだったと聞いています。

加藤 そういえば84、85年くらいにイシダエンジニアリングが初めて日本で発表会をやるというので、富士スピードウェイに行ったことを今も覚えています。白と赤の2台のBTRがきて、本国からテストドライバーのステファン・ローザがやってきた。同乗走行できる機会があって、当時のカーグラフィックのチーフテスターだった笹目二朗さんが隣に乗って、笹目さんももともとは日産のテストドライバーで振り回して乗るのが好きなタイプでしたけど、その彼をして凄いと言わせるような、全コーナーで逆ハンをきっているようなドライビングが印象的でした。石田社長はステファン・ローザに会ったことはありますか?

石田 あります。実は何度か横に乗せてもらう機会もあって、初めては5歳の頃だったと思うんですけど、こういう変わった運転をする人もいるんだなと思ってました(笑)。

加藤 なんて贅沢な(笑)。そしてのち90年に、CTR、あのイエローバードに乗る機会をいただいたのですが、ステファン・ローザのドライビングスタイルはもとより、これはそういうふうに躾けられたクルマなんだと気づくわけです。筑波の最終コーナーで真横を向いて、ステアリングがまっすぐに戻るのがストレートのコントロールラインの手前あたりで、すぐ1コーナーが迫ってきてブレーキングしてまたテールを流して入っていく。ものすごいハンドリングマシンでありながら、当時のターボはブラックホールに引きこまれるような加速をするわけです。あのCTRは結局、日本には何台くらい輸入されたのでしょうか?

石田 CTRは全部で11台が輸入されました。RUFのお客様は1台を長く乗り続ける方が多いので、いまもメンテンナンスに入庫したりもしています。

加藤 いまRUFって年産どれくらいなのですか?

石田 シャシーナンバーの入ったコンプリートカーは20?30台くらいで、日本は多い年で5台くらい、少ない年だと1台も輸入されないこともあります。

加藤 そんなに少ないんですか……。ということは日本に正規で入ったコンプリートカーというと。

石田 コンバージョンキットを組んだ車両もある程度流通していますが、コンプリートカーということであれば100台を超えたくらいでしょうか。

加藤 約30年で100台、本当に希少なんですね。それでいながらRUFって先進的な開発をしているし、そこが凄いですよね。たしか964の時代にはいまのPDKのような2ペダルも出していた。

石田 EKSですね。5速MTをベースに2ペダル化したもので、RUFとしてはイージードライブを目的としたというよりは、2ペダル化することで左足ブレーキを積極的に使えるようになるなど、ドライビング操作に集中することを目的に開発したものでした。常に新しいものを採り入れていく姿勢は今も変わっていません。

加藤 そのEKSを装備したモデルは何台売れたんですか?

石田 あれはコンプリートだけでなく、キットで後付もできたので結構な数があると思います。全部で50台くらいでしょうか。クラッチの作動の様子をグラフ化してデータを取ることもできましたし、それを見ながらサーキットを走る方もいらっしゃいました。最近は逆に古いクルマを楽しみたいからとマニュアルに戻す方もいらっしゃいますね。

加藤 なるほど。そういえばRUFはポルシェのエンジニアとも密接な関係にありますよね。数年前のジュネーブショーで、元ポルシェのエンジニアであるラインハルト・ケネカー氏をエンジン開発チーフに招聘して、独自のV8エンジンを積んだプロトタイプを発表されていましたが、あれはまだ市販されていないのですか。

石田 RGT-8というモデルですが、まだ最終的なプロダクションモデルはできていません。あれは911に、よりパワーのある自然吸気エンジンを搭載してエキサイティングなクルマを作るという、ルーフ社長の1つの夢の実現でもあります。4.5リッターV8エンジンは、従来のフラット6よりも約40kg軽量化されていて、しかも低重心かつコンパクトで911のエンジンスペースに問題なく収まるものです。

加藤 しかし、エンジンを新開発って莫大な費用がかかっているでしょうし、本当に大丈夫なのかなと。ちょっと心配になってしまいますね(笑)。

石田 たしかに、あれは開発費のことを考えると台数を売らないといけないですね(笑)。RUFってリリースされていないエンジンの研究開発もすごくて、空冷の頃に2バルブのものを4バルブ化したり、964の時代にツインターボ化して、エンジンルームに収まりきらなかったからリリースできなかったとかそんな話がたくさんあります(笑)。

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