インタビュートップ > Vol.15 マクラーレン・オートモーティブ・アジア 太平洋地域担当リージョナル・ディレクター デイビッド・マッキンタイヤー

マクラーレン・オートモーティブ・アジア 太平洋地域担当リージョナル・ディレクター デイビッド・マッキンタイヤー

マクラーレン・オートモーティブはF1チームなどで知られるマクラーレングループの市販車開発部門。 かつてはマクラーレン・カーズとしてマクラーレンF1や、メルセデス・ベンツとの協業でSLRマクラーレンなどの市販車を手がけてきた。 マクラーレン・オートモーティブは2010年に設立、翌年に発表されたMP4-12Cを皮切りに、毎年新型モデルを導入するという計画を掲げている。 日本では2012年にアジア太平洋地域初のショールームを大阪にオープン。 同年に東京、2015年には福岡にも出店している。リージョナル・ディレクターのマッキンタイヤー氏に今後の日本市場の展望について話を伺う。

マクラーレン・オートモーティブ・アジア 太平洋地域担当リージョナル・ディレクター
デイビッド・マッキンタイヤー
1972年生まれ。イギリス出身。大学卒業後、一度は化学業界で働くも憧れていた自動車業界へと転身。ベントレーをはじめ、アストンマーティン、ジャガー・ランドローバー、ポルシェなどインターナショナル・ラグジュアリー・オートモーティブ・ブランドで19年におよぶ経験を積む。直近の9年間はアジア太平洋地域で大きな成功を収め、2015年2月より現職に。

日本とマクラーレンが長年培ってきた関係性をより強くしていきたい。

EURU マッキンタイヤーさんはそうそうたるブランドを歴任されておられますが、大学卒業後から、ずっと自動車業界におられるのですか?

マッキンタイヤー 実は違います。3年間は化学業界で働いていました。当時はドイツで働いていて、趣味で自動車雑誌をよく読んでいました。そのうち、せっかくドイツにいるし、自動車業界で働く方が理にかなっている気がして、それでドイツの全メーカーに手紙を書いたんです。それがきっかけでポルシェで働くことになり、以来約20年間自動車業界で働いています。

EURU ポルシェの後もさまざまなブランド、そして国を経験されておられますよね。しかし、なぜそんなにたくさんのブランドを渡り歩くことになったのですか?

マッキンタイヤー すぐにブランドを転々とした訳ではないんです。各ブランドからタイミングよく声をかけていただきました。ポルシェに6年いて、ちょうど会社の成長期でもあったアストンマーティンからやりがいのあるオファーがありました。ベントレーからは、アジアのマーケットを任せると言われ、シンガポール、韓国、中国を担当し、ジャガー・ランドローバーからは、韓国でブランドを育ててみないかと誘われたんです。ビジネスを成長させるいいタイミングで、どの仕事もとても面白くチャレンジングでした。

ベントレーでは、2年間で事業を295%に成長させ、No.1のマーケットを確立しましたし、ジャガー・ランドローバーでは、2年半で年間の販売台数を2,500台から8,000台へと約3倍に拡大させました。私は自分自身を、ビジネスを成長させるスペシャリストだと思っています。

EURU なるほど、まさにマクラーレンはこれからだと。

マッキンタイヤー そうです。マクラーレンは、まだまだ若い企業であり、アジアではブランドの認知度も高くありません。ですから、成長できるその余地に魅力を感じています。

EURU ところでマッキンタイヤーさんは、運転はお好きなんですか?

マッキンタイヤー 今日、もし仕事でここに来ていなかったとしたら、私はどこかのサーキットを走っていたかもしれません。

EURU レースがお好きなんですか?

マッキンタイヤー はい。いま上海に住んでいるのですが、実はレースカーを2台所有しています。どちらも日本車で、中国にはホンダのワンメイクシリーズ用のフィットが、韓国にはトヨタの86が、つい先週にはゴーカートも買いました。

EURU 相当お好きなんですね。しかも日本車にもお詳しい(笑)。マッキンタイヤーさんは色んなブランドをみてこられて、プレミアムブランドに共通するもの、またそれぞれのブランドの特長はどのようなものだとお考えですか?

マッキンタイヤー すべてのブランドに共通することと言えば、まずお客様が成功者であるということです。活躍の場所はビジネス界であったり、スポーツ界やエンターテイメントの世界であったりしますが、お客様が成功者であるということは、ブランドの垣根を越えて当てはまることです。

内装の高級感を追求するブランドもありますが、マクラーレンについて言えば、よりパフォーマンスとテクノロジーを重要視しています。

そして多くのお客様は、複数のクルマを所有されていて、今日はベントレーの気分の日であったり、マクラーレンの気分の日であったりと使い分けするわけです。ですからどのブランドがいいとか悪いなどといったことはありません。

EURU いま上海に住んでおられて、他のアジア諸国へもよく行かれると思いますが、日本のマーケットのことはどのように捉えられていますか?

マッキンタイヤー 日本はアジアで2番目、世界では5番目の規模を誇る市場で、マクラーレンにとって、とても重要なマーケットです。実はアジア太平洋地域の中でブランド認知度が一番高いのが日本なんです。それはやはりF1の知名度が高いことと、なによりマクラーレン・ホンダの歴史があります。またル・マン24時間レースでマクラーレンで優勝した関谷正徳氏の存在など、日本とマクラーレンには昔から素晴らしいつながりがあります。また日本には(ロードカーの)マクラーレンF1のオーナーがたくさんいらっしゃる。オーナーの方々はみなテクノロジーとブランドの伝統というものをちゃんと理解した上で、クルマを買ってくださっている。ですから日本はこれまで以上にとても重要なマーケットと位置付けています。

EURU 2014年のマクラーレンの販売台数はどのくらいだったのですか?

マッキンタイヤー 世界でおよそ1,600台で、日本は88台(EURU調べ)でした。昨年は東京と大阪にしか販売拠点がありませんでしたから、これから販売台数は増えていくと思いますし、私はビジネスを成長させることが好きなんです(笑)。日本のディーラーも東京と大阪に続いて、つい先日、福岡に3拠点目をオープンしました。これから数か月以内に名古屋と有明にもディーラーをオープンする予定で、ネットワークを拡大しているところです。

EURU 今年の具体的な数値目標はあるのでしょうか?

マッキンタイヤー それはありません。私はこのポジションに就いて間もないですし、まずは我々がビジネスを成長させるためには何をすべきかということを見極めたいと思っています。私のゴールは短期的なものではなく、3年?5年先の長期的なスパンで考えています。組織の構成、プロセス、ブランド構築という面で、いまは基盤固めの段階にあります。

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