インタビュートップ > Vol.16 株式会社キャロッセ 代表取締役社長 長瀬 努

株式会社キャロッセ 代表取締役社長 長瀬 努

プロトンは1983年に創設されたマレーシア最大の自動車メーカーだ。当初は三菱自動車と提携し技術供与などを受けていたが、近年は独自のモデルを生産している。株式会社キャロッセは2011年よりプロトンの3ドアハッチバックモデル・サトリアネオの輸入販売を手がけている。“クスコ”ブランドをはじめとする競技車両やドレスアップ車両用のアフターパーツメーカーである同社がなぜプロトンの販売を手がけるようになったのか。その狙いや今後の展望について、株式会社キャロッセ社長の長瀬努氏に話を伺う。

株式会社キャロッセ 代表取締役社長
長瀬 努
1961年生まれ。群馬県出身。1989年、株式会社キャロッセへ入社。当初はJAF全日本ジムカーナ選手権にドライバーとしてシリーズ参戦、車両ならびに商品開発に従事。1990年、1992年、1999年の3度、全日本ジムカーナ選手権C1クラスシリーズチャンピオンとなっている。以降、CUSCO World Rally Team総監督に就任。2012年、2013年にはプロトン社とチームを結成し、FIA アジアパシフィックラリー選手権の2WD部門で2年連続のタイトルを、翌年には独自チームで同ラリー選手権2WD部門マニファクチャラーズタイトルを獲得している。2009年より現職を務める。
インタビュアー:フェルディナント・ヤマグチ

モータースポーツの文化を日本にも根付かせたい。

フェルディナント・ヤマグチ(以下F) 御社はそもそもはラリーやレース用のパーツメーカーであると伺いました。

長瀬 そうですね、創業者でラリードライバーだった加勢裕二が1977年に開いたラリーショップが事の始まりで、レースで使う部品を自分たちで製作するようになりました。クスコというブランド名は1983年に誕生したもので“自分たちが必要とするものを、自分たちが使って満足するクオリティで製作する”をモットーに当初は競技系のものが中心でしたが、最近ではミニバンやワゴンなどさまざまなモデルのパーツをつくっています。

F 自動車の輸入販売を手がけようと思ったきっかけは何だったのですか?

長瀬 プロトンの輸入を計画しはじめた2010年頃は、モータースポーツのベース車両になるような安価なマニュアルトランスミッションのクルマが国産メーカーのラインナップからぜんぜんなくなってしまったんです。

F それは例えば、どんなクルマですか?

長瀬 ホンダシビックとか三菱のミラージュとかトヨタのレビンなどですね。

F ああ、そういえばありました。いわゆるCセグメントのマニュアル車がなくなってしまったと。

長瀬 そうなんです。エントリーモデルがなくなってしまったんです。われわれのビジネスはそうしたベース車両があってはじめて成立するものですから。

F 三菱のランサーとかスバルインプレッサなどはありましたが、それではだめなのでしょうか?

長瀬 もちろん我々もそういったモデルのカスタマイズも手がけていますが、ランサーやインプレッサは4WD、ターボの高性能モデルでとても高価です。ベース車両が400万円で競技用に改造してトータルの費用は1,000万円なんていうケースもざらにあって、そうなると社長とか先生の肩書をもった人じゃないと参加できない。それじゃ裾野が広がらないわけです。

F イッセンマン……たしかにサラリーマンでは難しそうですね。プロトンであればいくらくらいから始められるのですか?

長瀬 ベース車両は128万円からで、そこから競技用に改造しておよそ250万円もあれば、全日本選手権などには参加できると思います。

F 随分とリーズナブルですね。それなら課長くらいでもできそうだ(笑)。しかし、なぜプロトンだったんですか?

長瀬 我々は当時、アジアパシフィックラリー選手権に参戦していて、シーズン中にマレーシアラウンドがあるんですね。あちらではラリーの人気が高くて、プロトンもラリー車などを作っていてモータースポーツに積極的なメーカーだと知っていました。また当時、経産省の主導で5か年計画でマレーシアと日本との部品交流が勧められていました。日本の部品をあちらに輸出するかわりに、マレーシアの部品や製品を積極的に輸入してくださいというもので、ちょうどその計画の最後の年にあたるタイミングでもあったんです。

F そういった国の主導であれば、関税障壁なども比較的クリアしやすいのでしょうが、それでもやはり日本にクルマを輸入するとなるといろいろな問題があったのではないでしょうか?

長瀬 例えばヨーロッパ車にはウインカー1つとっても部品にeマークがついているんです。これは欧州の認証が取れているという証明なんですが、プロトンも品質自体はクリアしているのですが、そのマークがついていない。ですから、それを証明するための書類を手にいれるのが大変でした。あとは、本当はもっとハイパワーなバージョンもあったのですが、排ガス規制に対応できず、その輸入は断念しました。

F いまプロトンは日本以外にどこで販売されているのですか?

長瀬 タイ、シンガポール、UK、オーストラリア、中国では別のロータスのブランドで販売されています。

F なるほど、やっぱり右ハンドルの国が多いんですね。他に日本仕様で変わっているところはないんですか?

長瀬 実は本国仕様にはヒーターがないんです。暑い国ですからクーラーはよく効くのですが、ダイヤルにいわゆる青い部分しかなくて赤い部分がない。そこは変更してもらっています。

F なるほど確かにマレーシアでヒーターは必要ない(笑)。ところでこのクルマを競技車両じゃなく、普段の足に使うことはできるのでしょうか?

長瀬 それはもちろん可能です。ただし5速マニュアルしか輸入していませんし、そういった需要はほとんどありませんね。

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