インタビュートップ > Vol.19 アストンマーティンジャパン マネージングディレクター 寺嶋 正一

アストンマーティンジャパン マネージングディレクター 寺嶋 正一

アストンマーティンは2013年に100周年を迎えた歴史あるブランドだ。日本には1994年にアトランテック商事(現アトランティックカーズ)が正規輸入販売を開始。2000年代にはフォード傘下のプレミアム・オートモーティブ・グループ(PAG)として、アストンマーティンアジアパシフィックが発足する。そして今年1月、日本法人であるアストンマーティンジャパンが設立された。マネージングディレクターの寺嶋正一氏にこれからの日本市場の展望について話を伺う。

アストンマーティンジャパン マネージングディレクター
寺嶋 正一
1970年生まれ。東京都出身。1994年にアストンマーティンディーラーであったアトランテック商事に入社。輸入業務、認証業務、セールス業務、マーケティングディレクターなどを経て、2004年にアストンマーティンアジアパシフィック(ピー・エー・ジー・インポート株式会社)へ。アジア地域のアフターセールスマネージャー、オペレーションズマネージャーなどを歴任。アストンマーティン一筋20年、2015年1月より現職に。
インタビュアー:カーグラフィック代表取締役社長 加藤哲也

アストンマーティンの魅力は“タイムレス”であること。
総生産台数の9割がいまも現役です。

加藤 昨年、元日産自動車の副社長であったアンディ・パーマー氏がアストンマーティンのCEOに就任されましたが、それによって何か変化はありましたか?

寺嶋 劇的に変わりました。実はこれまで日本はアストンマーティンアジアパシフィックの一拠点という位置づけでしたが、今年1月から正式に日本法人としてアストンマーティンジャパン合同会社が設立されました。

加藤 それにはどういった狙いがあるのでしょうか?

寺嶋 アンディ・パーマーCEOは日本に13年ほど住んでいたこともあり、日本へは特に強い思い入れを持っています。アストンマーティンは2013年に100周年を迎えましたが、これからの新しい100年は、日本市場をアストンマーティンの第2の故郷としてとらえて、取り組んでいくと述べています。英国の伝統的なクラフトマンシップや芸術品のようなデザインと、日本のモノづくりの精神や、すぐれた品質管理、おもてなしの心をあわせもつ製品と、サービスを提供していくという意志の現れです。そのために日本法人を設立し、そして念願だったEURUにも加盟したというわけなんです。

加藤 しかし、日本を第二の故郷にっていうのはすごい力の入れようですね。いろんなことが、やりやすくなるのでしょうか?

寺嶋 日本市場を全面的にサポートしてくれるわけですから、それはもちろんやりやすくなります。もちろんその一方でプレッシャーもあるわけですが(笑)。たとえばカーナビ1つをとっても、今後は要求の高い日本市場にも満足のいくものをということで、先日、イギリスからエンジニアが来日していました。

加藤 なるほど。ところで寺嶋さんは約20年間ずっとアストンマーティンに携わっているとのことですが、最初はアトランティックカーズにいたのですか?

寺嶋 大学を卒業して1994年にアトランテック商事に入社したのですが、ちょうどその年からアストンマーティンを扱いはじめたんです。輸入に関する業務やホモロゲーションの取得、セールスやマーケティングなど、小さな会社ですからいろいろなことをやらせてもらいました。そこで輸入車ビジネスに関することは、メカニック以外はひととおり経験させてもらいました。

加藤 近年のアストンマーティンにとって、DB7の登場が1つのターニングポイントであったように思いますが、まさにそのタイミングと合致したわけですね。

寺嶋 アトランテック商事に入社した頃はヴィラージュ、ボランテの最後の頃で、翌年、1995年にDB7がデビューしました。

加藤 DB7のデザイナーはイアン・カラムで、昔を彷彿とさせながらモダンな解釈を加えたデザインでとても印象的でした。そのあとにヴァンキッシュが登場して、試乗会に参加させてもらったのですが、あれは衝撃的でした。ヘリテイジとV12スポーツとしてのパフォーマンスとその両方が凝縮されていて、総合的な商品力として、フェラーリに勝るとも劣らない存在感がありました。まさに人生の最後に乗りたいスポーツカーでしたね。

寺嶋 ヴァンキッシュは以前の工場があったニューポートパグネルで作った最後のモデルなんです。職人が外板まで手で叩いてつくる、という意味でも最後のクルマでした。それだけに職人がプライドかけて、これまでで最高のものを作ろうという思いが込められていたんです。

加藤 まさにそういった思いが伝わってくるモデルでした。そして、そのあと本社がゲイドンにうつるわけですね。

寺嶋 そうです。いまのゲイドンに移転して新時代がはじまるわけです。

加藤 当時、親会社だったフォードの中にPAGグループができて、そのグループ内にアストンマーティンが置かれており、そして日本にアストンマーティンアジアパシフィックという組織ができましたが、寺嶋さんはそちらに移られたということですか。

寺嶋 そうですね。2001年にアストンマーティンアジアパシフィックができて、当時のオペレーションマネージャーだったヘニング・ロステッドにそちらに移りたいとラブコールを送り続けて、2年後くらいに念願かなって入社することができました。

加藤 それほどアストンマーティンに惚れ込んだ理由は何だったのでしょうか?

寺嶋 ほぼアストンマーティン一筋でやってきて、たくさんのお客様と接している中で、アストンマーティンはいろいろなスポーツカーを乗り継いだ、多くの経験をされた方が最終的にたどり着くブランドだと知るわけです。高貴な世界観があり、お客さまもそうですが、働いているスタッフも自分たちのブランドをリスペクトしている。そういう場所で働けること、発展の一端を担えることは、わたしにとっても誇りであり、その思いは20年がたったいまも変わることはありません。

加藤 20年間、日本市場を見てきてどうですか?

寺嶋 ヴァンキッシュがデビューした2000年から倍々成長を繰り返し、リーマンショック以前の2007年には生産台数が7,000台くらいにまで一気に伸びました。

加藤 その台数だとまさにフェラーリに追いつく勢いだったわけですね。当時のCEOはポルシェからきたDr.ベッツでしたが、やはり彼の存在は大きかったのでしょうか?

寺嶋 そうですね。カリスマ性もありますし、彼が来たことによってドイツ流のクオリティコントロールを取り入れることができました。従来のヘリテイジやクラフトマンシップに加えて、機能性や品質を高めることで、アストンマーティンを日常でも使えるクルマにしたのは彼の貢献度によるところが大きいと思います。

加藤 あとはスペックじゃなく、リアルワールドでも高性能を実現した点も彼の功績ですよね。

寺嶋 馬力競争に流されないで、このパッケージにはどういったパワートレインが最適なのか、理想的なのかを常に考えていました。ですから数字で見ればそれほどなくても乗ると気持ちがいいもの、常にトータルバランスを考えて作っていると言っていました。

加藤 アンディ・パーマー氏も運転が大好きな方ですから、きっとその点は引き継がれていきますね。ところで、現在の寺嶋さんの主な仕事の内容はどのようなものなのでしょうか?

寺嶋 まだ小さな組織なので何でもやりますが(笑)、セールスやディーラーマネージメントが私にとっての重要な役割です。特にディーラーとの良好な関係がブランドを築いていく上でもっとも大切で、そこに注力しています。またアジアパシフィックのアジア部門を統括していまして、日本と同様に韓国、香港、台湾のマネジメントも担当しています。

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