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PDIセンターのご紹介 vol.3

2016年9月2日


~メルセデス・ベンツ日本のVPC~

メルセデス・ベンツ日本株式会社(以下、MBJ)は、2014年、豊橋にVPC(新車整備センター)を開設し、同年10月には、新車をご購入されたお客様にVPC内で直接納車を行う施設「デリバリーコーナー」をオープンしました。これは、輸入自動車の約半数を陸揚げする豊橋市の三河港を対象とした規制緩和を利用したもので、現在(2016年6月)日本では唯一MBJだけが、豊橋のVPCにて全国のナンバープレートの封印取り付けを行うことができます。今回はMBJのVPCについて、新車整備フローの流れに沿って、ご紹介します。

MBJ新車整備センターについて

MBJは過去に一度、豊橋にVPCを設置していますが、2010年に日立に新車整備機能を集約して以来、4年ぶりに再び豊橋にVPCをオープンしました。

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豊橋のVPCでは、1日100台ほどのクルマが新車整備されており、豊橋市神野地区に2,000台、車で15分程離れた御津地区に2,000台の合計4,000台が保管できるモータープールがあります。建物の面積は2万2,000平方メートル、敷地全体では3万7,000平方メートルあります。また、この施設では約130名のスタッフが働いています。

豊橋と日立のVPCは、それぞれ仕向地ごとにクルマが仕分けられています。基本的には、西日本向けが豊橋、東日本向けが日立で陸揚げされています。建物の面積は豊橋の方が広い一方で、整備台数のキャパシティやコンベアラインの数などは、日立の方が規模が大きくつくられています。

豊橋VPCの「デリバリーコーナー」で行われるお客様への納車サービスを利用して、2016年6月現在までに、60台を超える新車が納車されました。また、2014年11月には、メルセデス・ベンツのオーナー様や一般のお客様を対象としたVPCの見学ツアーが開始され、作業ラインのすぐそばで新車整備の様子を見ることができるようになりました。見学ツアーでは、メルセデス・ベンツコネクションで販売するオフィシャルグッズを購入することもできます。これらの試みは、見学ツアーや納車式などで何度も豊橋VPCにお越しになるお客様もいるほど、好評を博しています。

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それでは、豊橋のMBJ新車整備センター(VPC)でのPDIの流れをご紹介します。

PDIの流れ

VPCでの新車整備フローは以下の通りです。

①陸揚げ
②搬入
③機能検査
④テストドライブ
⑤洗車
⑥拭き取り
⑦外装検査
⑧内装検査
⑨リペア工程
⑩完成検査
⑪出荷準備
⑫出荷

それでは、PDIの流れについて順番にご紹介します。

(1)陸揚げ

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ドイツのブレーマーハーフェンを出発した自動車専用船は約40日かけて豊橋港に到着します。MBJ単独の船積みであれば、月2回程度の配船となりますが、他ブランドのクルマも相積みされていることから、月に4~5回の配船が可能となっています。これは、輸入車のPDI施設が集まる豊橋で陸揚げする大きなメリットの1つです。

(2)搬入

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陸揚げ後、通関を終えたクルマはVPCのモータープールに一時保管されます。搬入されたクルマは、新車整備作業に入る準備を行います。船のなかでクルマを固定するためのけん引フックと呼ばれる金具を車両から取り外したり、トランスポートモードと呼ばれる輸送専用システムを解除したりします。トランスポートモードでは、盗難防止のため、開閉は運転席のドアのみ、バッテリーの消費を抑えるために必要最低限の機能だけが使える状態となっており、そのままでは新車整備を行うことができません。

(3)機能検査

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ここでは、エアコン、ドアロック、オーディオ、ナビゲーションなど、クルマを動かすための様々な機能のチェックを行います。

(4)テストドライブ

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機能チェックを終えたクルマは施設内のテストコースに移動され、ステアリング、ブレーキ、エンジンなどの状態をテストします。走行中は異音がないかどうか等もチェックします。

(5)洗車

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VPCには洗車ラインが2本あります。そのうちの1本は、鉄粉除去を行うためのラインです。本国で生産されたクルマは、輸出港のブレーマーハーフェンまで、主に鉄道で輸送されます。その際、車輪とレールがこすれることにより出る鉄粉が車両に付着してしまうことがあります。鉄粉が付着したままの状態で洗車をするとキズの原因となるため、専用の薬剤を使って、洗い流します。この薬剤は二酸化鉄にのみ反応するので、塗装・ガラス・ゴム部分などには一切反応しません。鉄粉の除去が終わると、もう1本の洗車ラインに移動し、ボディ表面についた汚れを洗い流します。

(6)拭き取り

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ここでは車両についた水滴などをきれいに拭き取り、後に続く外装検査で作業をしやすい環境をつくります。ボディ表面はもちろん、エンジンルーム、アルミホイール、ガラスのクリーニングを行います。また、ホイールに取り付けているボルトの締め付け確認もここで行います。

(7)外装検査

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外装検査では、まず仕様・装備の確認や部品のチェックを行います。検査員は、モデルごとのチェックシートを用いて、装備部品の細かいところまで間違いがないか、1台1台チェックします。
仕様確認が終わると、外装のチェックに移ります。ここからはクルマはコンベアーラインの上を毎分1mの速さでゆっくりと進みます。検査員は1ライン3人体制で1人ずつ確認作業を行い、合計24分程の時間をかけて念入りにチェックします。

(8)内装検査

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内装検査は、検査員が車内に乗り込み、ドアの内張りやハンドル、シート、インストゥルメントパネルの状態など、組み付け状態や表面にキズがないか等を1つ1つチェックします。また、同時にエンジンルームの配線・配管のチェック、注意書きの張り替えや、取扱い説明書、ドアの非常信号灯の取付けまで行っています。

コンベアーの途中にはラインの下にピットが設けてあり、車両が頭上を通過していく間に車両のアンダーカバーを外し、エンジン・ミッション・ディファレンシャルなどのオイル漏れ、水漏れがないか目視点検をします。

(9)リペア工程

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必要に応じて、さらに入念な点検を行い、必要であれば補修作業が行われます。

(10)完成検査

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専用のテスターを用いて、サイドスリップ、ブレーキブースト、スピードメーター、ヘッドライトなどのテストを行い、基準値内であれば合格となります。そして、最後に下回りのチェックをもう1度行います。最初のチェックでは、目視確認のみでしたが、ここでは専用のハンマーを用いて打音のチェックを行っています。問題がなければ、完成検査終了証が発行されます。

(11)出荷準備

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クオリティゲートと呼ばれる最終工程で、再度外装のチェック、運転席周りを中心に内装のチェック、故障診断装置につないで、システムトラブルがないかのチェックを行い、すべて問題がなければ出荷となります。出荷の際の汚れを防止するため、ボディのボンネット、ルーフ、トランクに白い保護フィルムを張り付けた後、出荷します。

(12)出荷

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モータープールで一時保管された後、全国のディーラー向けに出荷されます。

以上がメルセデス・ベンツ日本の扱うクルマが、豊橋の港に陸揚げされ、全国のディーラーに出荷されるまでのPDI作業となります。出荷までには入念なチェックを何度も行い、厳しい基準をクリアしたクルマだけが、お客様のお手元に届けられます。VPCの見学ツアーは、「初めてのVPC見学ツアー」や「お子様連れのお客様限定ツアー」など、毎月テーマを設定し、参加者を募集しています。ご興味のある方は、応募要件をご確認の上、ぜひ新車整備の様子を間近でご覧ください。

○メルセデス・ベンツ日本についてはこちらから
メルセデス・ベンツ日本ホームページ

本記事の取材は、2016年6月に行いました。

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